介護の仕事を将来的にも長く続けていこうと考えているならば、ホームヘルパーの資格を取り、最終的には介護福祉士の資格を得ることを目指すことが勧められる。介護福祉士の資格試験を受けるためには、条件として介護職員実務者研修を修了しなければならない。
介護職員実務者研修とは、より快適な介護サービスを実施するために、実践的で専門的な知識と技術を学ぶことができる、初任者研修よりも上の研修である。その研修内容は、大きく座学と演習とに分かれている。座学の学習はおおよその場合通信教育で学ぶこととなり、それ以外であれば資格試験学校で学ぶことになり、演習は試験学校や専門機関で専用の道具を使用して学ぶこととなる。
座学の内容は介護保険の仕組みやケアプランの立て方、サービス計画の提案方法などといったものを学び、演習ではたんの吸引や経管栄養などといった医療的なケアを学ぶ。通信を利用して自宅学習をしてレポートや課題を行い添削指導を受けることが一般的である。初任者研修より高度な学習内容の研修ではあるが、介護職員実務者研修は初心者でも受けることができる内容となっているため、修了までの難易度はそれほど高くはないとされている研修である。しかし、仕事をしながら勉強するのは難しい。そのため、スケジュールをしっかり立てて介護職員実務者研修の資格を取れるようにするのだ。
また、介護職員実務者研修の修了試験には、多くの場合は筆記試験と実技試験が行われることとなるが、特別に修了試験が義務づけられているわけではないので、試験を行うかどうかは介護実務者研修を実施しているスクールなどにゆだねられることとなる。さらに、合格できなかった場合でも無料での再試験が受けられることが多いので比較的気安い研修でもある。